お電話でのお問い合わせ
受付時間(平日)
9:00~20:00
0120-400-800
お問い合わせ
年中無休|24時間受付
INDEX
相続とは、亡くなった方が残した財産を引き継ぐことです。
相続は1つとして同じケースがありません。
なぜなら、財産をもらう人の数や遺言書の有無、相続財産の内容によって、行う手続きが変わるからです。
だからこそ、遺産を引き継ぐ相続は、とても重要な手続きです。
相続の手続きの中には、期限が決められているものもありますので注意が必要です。
一般的に高価なものと考えられ、換金性のあるものは全て財産です。
何かしらの会員権や絵画、宝石なども市場価値があるものと見なされるため財産に当たります。
また、死亡保険金や死亡退職金、弔慰金なども相続財産とみなされる財産です。
借金やクレジットカードの残債なども、マイナスの財産として相続の対象です。
財産の対象になるのは?
誰がどのくらい財産をもらえるかについては、法律で決められています。
ある人が亡くなり、相続が発生したときに相続人になる人(財産をもらえる人)と、もらえる財産の割合は、民法で相続人の範囲と法定相続分として定められています。
これは、相続人間で合意ができなかった場合の割合であり、必ずしもこれに従って相続する必要はありません。
※ 養子の場合の注意
相続人になれますが、法定相続人の数に含まれるのは、子供がいない場合に2人までです。
子供がいる場合には、1人しか含めることができません。
亡くなった人に配偶者がいる場合、配偶者は常に相続人(財産をもらう権利のある人)となります。
配偶者以下の順位は、法律では次の通りです。
配偶者がいる場合、配偶者が2分の1、子が2分の1となります。子が2人以上いる場合は、子の相続分を等分します。
※ 養子であっても、実子と同じ相続分になります
子がいない場合は、父母が相続人となります。配偶者がいる場合の相続分は、配偶者が3分の2、父母が3分の1となります。
※ 養親であっても、実親と同じ相続分になります
子も父母もいない場合は、兄弟姉妹が相続人となります。配偶者がいる場合の相続分は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1となります。
相続人は原則的に、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も相続します。しかし、多額の借金だけが残ってしまうような場合に、「相続放棄」という手続きが認められています。マイナスの財産が明らかに多い場合、相続放棄するのが一般的です。
相続放棄をした方は、その相続に関しては、最初から相続人ではなかったとみなされます。そのため、相続財産を相続しなくてもよくなります。
※ 相続放棄した方に子が存在したとしても、代襲相続は発生しません
相続放棄をしようとする方は、相続開始から3か月以内に「相続放棄」を、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に伝えなければなりません。
※ 相続人が未成年者や成年被後見人などの場合、原則としてその方の「法定代理人」が相続放棄の手続きを代理します。
※ 先順位の相続人が全員相続放棄した場合、次の順位の者が相続人になることになります。次の順位の者も相続放棄をしたい場合、同じように家庭裁判所に対して相続放棄を伝えることで、初めから相続人にならなかったものとしてみなされます。
申述人 | 相続人 |
---|---|
申述先 | 被相続人の最後の住所地の家庭裁判所 |
申述費用 | 収入印紙800円分、連絡用の郵便切手 |
申述期間 | 自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内 |
申請に必要なもの | 申述書、被相続人の住民票の除票または戸籍の附票、申述人の戸籍謄本、被相続人との相続関係を証する戸籍・除籍・改製原戸籍謄本など |
財産と借金、どちらが多いのかはっきりしないこともあります。そのような場合には、限定承認を申請することも可能です。
限定承認は、故人が残した相続財産について、プラスの相続財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐことができます。
限定承認の申し立ては、相続開始から3か月以内に、共同相続人全員で行う必要があります。
遺言が存在しない場合は、相続人全員でどのように相続財産を分けるのか決めなければいけません。
遺言書があり、財産の分け方に関して明確な記載がある場合は、原則として遺言の記載に従い、財産を分割していきます。遺言が存在しない場合は、原則として相続人全員で遺産の分け方を決めていきます。
これを一般的に、「遺産分割協議」と言います。
遺産分割協議は相続人全員で行う必要があります。 相続人のうち、1人でも協議に参加していない方がいる場合、その遺産分割協議は無効となります。協議が難しい場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てましょう。
1人でも協議に参加していない場合は・・・ 遺産分割協議は無効
財産の分け方について、代表的な方法は3つあります。
現物分割とは、「家は長男、貯金は長女、株式は次男」というように財産を現物のまま分割する方法です。現物分割はわかりやすい分割方法ですが、それぞれの財産の価値が異なる場合、不公平感が生まれてしまう可能性があります。
現物分割とは・・・ 財産を現物のまま分割すること
換価分割とは、不動産などの財産を売却し、売却で得たお金を相続人で平等に分割する方法です。財産を現金化できて、わかりやすく分割できるため、争いになりにくい分割方法です。しかし、希望通り売却できない可能性があり、また、売却できたとしても、得たお金には所得税がかかります。
財産を売却し、得たお金を相続人で分割 現金化して分割した分には、所得税がかかる
代償分割とは、例えば、長男が家を相続する代償として、他の相続人(長女や次男など)に、相続分に見合ったお金を支払うという方法です。代表分割の場合、代償金を支払えるだけの資金力が必要になりますので、その後の生活も考えて慎重に行う必要があります。
代償金が必要となるため・・・ その後の生活資金を考えることが必要
相続では、公平な分割が原則です。
ただ、「特別受益」と言って、生前に留学費用、住宅資金などの贈与を受けていたりする場合があります。
これを「特別受益」と言います。
また、家業の手伝いをしたり、財産を持っている方の介護をしたりなどの場合、その貢献度も、相続時の財産分割において考慮されます。
これを「寄与分」と言います。
相続税を計画的に減らすための・・・
相続人の中で、亡くなった方から生前に贈与を受けた方がいる場合、その分(特別受益)については相続分を決める際に考慮する、 という定めがあります。
特別受益を考慮する場合、このように分割するのが一般的です。
亡くなった方の財産の維持や増加に貢献、または介護をしていた者については、相続分を決める際に考慮する、というのが寄与分という制度です。
寄与分がある場合、このように分割するのが一般的です。
遺産分割協議は相続人全員で行う必要があり、1人でも合意しない方がいる場合は協議が成立しません。そのような場合、管轄の家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることも可能です。
提出先 | 相手方のうち、1人の住所の家庭裁判所など |
---|---|
提出できる人 | 相続人 |
手数料 | 収入印紙1,200円分、連絡用の郵便切手 |
必要なもの | 申立書、相続関係を証する戸籍謄本、相続人の住民票 など |
※ 注意
相続税の申告期限は、相続が発生してから10ヶ月以内です。遺産分割調停は1か月に1回くらいのペースで開かれていますが、調停は短くても半年前後、または1年後、解決までには時間がかかるといわれています。もし、分割協議がうまくまとまらない場合、支払う相続税を安くする特例が受けられなくなります。相続税を支払う必要がある方は、要注意です。
認知症の方や未成年の相続人は、判断力が低いとみなされる場合があるため、この方々の権利を守るための制度が用意されています。財産の分割が行われる際に、他の相続人が認知症の方や未成年の相続人に不利になるように分割する危険性があるからです。
親権者も相続人となっているような場合は、親権者自身の立場と未成年者の代理人としての立場を平等に考えることが難しくなります。
このような場合は、未成年者の権利を守るために「特別代理人」を選任することになります。選任された「特別代理人」は、未成年者に代わって分割協議に参加します。
未成年後見制度は、未成年者を保護する制度で、家庭裁判所への申し立てにより、未成年後見人を選任します。未成年後見人は、未成年被後見人の法定代理人であり、親権者と同じ権利義務を有します。親権者の死亡や虐待などにより、未成年者に対して親権を持つ者がいない場合に、未成年者の財産管理や契約などの法律行為を行います。
認知症などで、判断力を欠く者がいる場合は、「成年後見人」を選ぶ必要があります。「成年後見人」とは、判断能力が十分でない方が不利にならないように、その方を援助する人のことです。「成年後見人」は、財産分割の場面において、その方の代わりに分割協議に参加します。
また、「成年後見人」は預貯金などの管理をしたり、身の回りの世話のために介護サービスや施設への入所の契約も行います。成年後見人の権限が法律で定められている「法定後見制度」と、契約により被後見人が権限などを決めることができる「任意後見制度」があります。
※「成年後見人」は、正当な事由がない限り、辞任することはできません。 判断能力欠く者が亡くなるまで、成年後見人としての業務を続ける必要があります。
認知症、知的障害、精神障害などの理由で、判断能力の不十分な方で、保護、支援を目的として、成年後見制度を利用している人を「成年被後見人」といいます。
※ 成年後見人制度に関する詳しい内容は、「法務省HP:成年後見制度 成年後見登記」を御覧ください。