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2018年4月20日
平成30年税制改正により、小規模宅地等にかかる相続税の特例が見直されました。
通称、家なき子特例と言われている改正についてご紹介します。
小規模宅地の特例とは、一定の要件を満たした場合に、相続する土地の評価額を最大80%減額する規定です。
これは、相続税の支払いのために、相続人がこれからも居住し続ける土地や家屋を売却しなければならないような状況を避けるためにできました。
対象となるのは、自宅用の土地、店舗や事業用の土地、賃貸用の土地です。
(詳しくは、対策一覧の争続対策部分をご覧ください)
小規模宅地等にかかる相続税の課税価格計算の特例が見直されました。
対象となったのは、通称、家なき子特例と呼ばれる部分です。
家なき子特例では、相続開始前の3年以上、自分の持ち家に住んでいない親族が相続をした際には相続税を80%減額すると定められていました。
これは、マンションや社宅、寮などの賃貸物件で暮らしている親族が該当します。
特例を利用して、不動産の名義などを工夫することで、無理やり適用させる事例が増えていました。
これらの節税方法を封じるように、特例の改正は行われました。
持ち家があるかどうかの判定は、夫婦で行われていたため、遺言で持ち家のない孫に相続させて特例を適用させるケースがありました。
この改正により、持ち家判定の範囲が3親等内まで広げられました。
そのため、孫に相続させることも、親が購入した不動産に子どもを住まわせる方法も使用できなくなりました。
また、会社の持つ家を賃貸で借りているかのように不動産を工夫することもできなくなりました。
購入した家を、親や親族の会社に買い取ってもらったり、孫に贈与したりして家なき子特例を適用させるケースがありました。
この要件が追加されたことにより、過去にその家を所有していたことがある場合は、特例が適用されなくなりました。
特例を適用させるために、所有している家を親や親族に買い取ってもらって借りたり、孫に贈与して孫の家に住んでいるように不動産を工夫したり、それらの節税対策はできないことになります。
平成30年4月1日以降に、相続や贈与により取得した財産にかかる相続税に適用されます。
ただし、平成32年3月31日までに発生した相続に限り、平成30年3月31日までに特例要件を満たしている場合には、特例の適用が認められます。
小規模宅地の特例を受けるために、法律の隙を突くようなグレーゾーンの節税対策が行われていました。
これらを封じるために、税制改正では家なき子特例が見直されました。
改正により、相続開始前3年以上、別居して賃貸暮らしをしてきた親族のみに、家なき子特例が適用されます。
小規模宅地の特例を利用しての節税対策だけでなく、土地評価額の面などからも節税を考えることができますので、ぜひご相談ください。