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2018年6月6日
生前、4000人の美女に約30億円を費やしたことで知られる和歌山の資産家、紀州のドン・ファンこと野崎幸助氏。
今年2月に55歳年下のモデルSと結婚し、世間を驚かせました。
また、資産を愛犬イヴちゃんに全て相続すると公言していたことも話題でした。
しかし、その後に愛犬は謎の死を遂げ、さらに野崎幸助氏も体内から大量の覚せい剤成分が見つかり不審死。
5年前に書かれた遺言状が見つかり、居住地であった和歌山県田辺市に全財産を寄付すると明記してあったようです。
全財産50億円を寄付すると遺言があった場合でも、22歳の妻は遺留分を請求することで、1/2の25億円は相続税なしで受け取ることができます。
また、遺産を国や地方公共団体に遺贈した場合には、相続税や譲渡所得税は非課税となります。
つながりの薄い兄弟姉妹に遺産が渡らず、生まれ故郷へ財産での恩返しと、相続など税金や手続きがなるべく簡素に済むようにとの配慮が窺えます。
気になるのは、資産総額約50億の内訳ではないでしょうか。
調べてみたところ、公表されているもので財産認定される可能性のあるコレクションは以下です。
・ルノワールの絵画(麦わら帽子をかぶった少女と推定) 2億8000万円
・シャガールの絵画 5000万円
・藤田嗣治の絵画 5000万円
・高級時計や指輪などの貴金属類 5400万円相当?
他にも、現金や2億を超える絵画があると考えられます。
これだけの遺産となれば、気になるのは相続税の額と、分配方法ではないでしょうか。
この計算では、遺言がなかった場合を想定して計算していきます。
妻と兄弟6人で相続する場合、総資産額である約50億円から基礎控除額(7200万円)を引いた、49億円ほどが相続税の課税対象額になると考えられます。
この資産49億円を、法定相続分に従って相続した場合、相続税額は計23億4270万円ほど。
配偶者には約17億5700万円、兄弟1人あたり約9760万円の相続税がかかります。
しかし、配偶者は法定相続分であれば配偶者控除が適用されるため、相続税は0となります。
配偶者は遺産約37億円を、兄弟は配分から相続税を引いて1人あたり1億950万円を受け取ることができます。
結婚生活3か月で、相続税を支払う必要もなく約37億もの資産が手に入るとは、夢のような話ですね。
しかし、その夢のような話に対してモデルの妻Sは、キャッシュ(現金)の2億円だけでいいと言っているようです。
仮に、妻Sが2億円のみを受け取り、残りを兄弟6人で配分した場合、配偶者には変わらず相続税がかかりません。
兄弟1人あたりには3億7450万円ほどの相続税がかかり、受け取ることのできる遺産は、配分された7億9530万円ほどから相続税を引いた約4億2000万円。
法定相続分で分配した時と比較すると、多く遺産を受け取ることができますが、相続税は結構な金額を払うことになりそうですね。
障がい者控除などが適用された場合には、相続税は若干少額となる可能性もあります。
ここで奇妙な点は、人一倍健康に気遣い、嫌煙家かつ薬物とは無縁な野崎幸助氏の死因が、覚せい剤による「急性循環不全」であること。
結婚生活も3か月ほどで、モデルの妻Sは東京と和歌山を行ったり来たり、結婚生活と言えるほどの生活ではなかったそうです。
その寂しさから愛人を作っていたとして、仮に遺言などに愛人への相続が書かれていた場合、相続はまた変わってくるでしょう。
もっとも相続税がかからない方法としては、法定相続分で配偶者が相続することですが、一体どのように相続するのでしょうか。
遺言が見つかり、居住地の和歌山県田辺市に全財産を寄付するとありましたが、実際の相続は...?
資産約50億円の行方が気になるところですね。